MV7+はどんなマイクか
Shure MV7+ は、USB-C と XLR の両方の出力を持つダイナミックマイクです。2024年4月に、2020年発売の MV7 の後継として登場しました。外観は Shure の定番マイク SM7B に近く、配信やポッドキャストのほか、Web会議の声を聞き取りやすくしたい人にも選ばれています。
ダイナミック型は口元に近づけて使う前提のマイクで、部屋の反響や離れた場所の音を拾いにくい方式です。Web会議で声がこもる、部屋の響きが入るという悩みを持つ人の候補になります(ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違い)。この記事では、Shure 公式の製品ページと国内外のレビューで確認できた内容をもとに、デメリットと初代との違いを整理します。
MV7+ の主な仕様
- 方式・指向性: ダイナミック型、単一指向性(カーディオイド)
- 周波数特性: 50Hz〜16kHz
- 出力: USB-C と XLR、3.5mmヘッドホン出力
- USB接続時の録音: 24bit/48kHz(販売店の掲載値)
- LEDタッチパネル: 約1,680万色から設定でき、レベルメーターとしても表示。パネルをタップしてミュート
- DSP機能(USB接続時): Voice Isolation(声と周囲の音を分ける)、Auto Level Mode(距離や声量に合わせてゲインを自動調整)、Real-time Denoiser(ノイズ除去)、Digital Popper Stopper(破裂音の抑制)、リバーブ3種(Plate/Hall/Studio)
- アプリ: MOTIV Mix(Windows 10以降、macOS 12以降、メモリ8GB以上)
- カラー: ブラック、ホワイト
初代 MV7 からの主な違い
楽器店のスタッフによる解説記事では、次の違いが挙げられています。
- USB端子: microUSB から USB Type-C に変更
- USB接続時の感度: MV7 の -47dBFS/Pa に対し、MV7+ は -33dBFS/Pa。DSPの強化で音質が上がったとされる
- XLR接続時の音: アナログ部は MV7 と同じ設計で、変わらないとされる
- 見た目: 本体がやや長くなり、ポップフィルターも長くなった
- LED: 単色からマルチカラーに
- アプリ: MOTIV Mix に刷新。リアルタイムのノイズ除去やポップノイズ抑制、リバーブに対応
購入前に知っておきたいデメリット
XLR接続ではDSPとLEDが働かない
ノイズ除去やポップ音の抑制、LEDのレベル表示は USB 接続時の機能です。販売店の説明では、XLR だけでつないだ場合は DSP と LED が機能しないとされています。オーディオインターフェースにつなぐ使い方が中心なら、MV7+ ならではの機能の多くは使えません(USBマイクとXLRマイクの違い)。
アプリの完成度に指摘がある
海外の音楽メディア MusicTech のレビューは、音は高く評価しつつも、操作面に問題があると結論づけています。具体的には、プリセットを保存する機能がない、デスクトップアプリから録音品質を変えられない、といった点が挙げられています。同じレビューでは、リバーブがどれも長めで使いどころが限られる点、競合製品より遅延がわずかに大きい点も指摘されています。
周波数特性は50Hz〜16kHz
周波数特性は 50Hz〜16kHz で、20Hz〜20kHz をうたうマイクより範囲は狭めです。会話や配信の声には十分な帯域ですが、楽器の録音にも使いたい人は他の候補とも比べたほうがよいでしょう。
口元に近づける必要がある
ダイナミック型は、口から離れると声が小さくなります。机に置いたまま離れて話すと音量が足りなくなりやすいため、マイクアームで口元に寄せる使い方が向いています。
MV7+ のメリット
- USB-C 1本で使え、オーディオインターフェースがなくても始められる
- ノイズ除去やポップ音の抑制をアプリで設定でき、生活音が入りやすい部屋でも声を聞き取りやすくしやすい
- タップでミュートでき、LEDで入力レベルも確認できる
- XLR出力もあるため、あとからオーディオインターフェースにつなぐ構成に移れる
- レビューでは、作りのしっかりした本体や、新しいノイズ除去の効果が評価されている
初代 MV7 との比較
| 製品名 | USB端子 | USB接続時の感度 | LED | ノイズ除去・ポップ音抑制 | こんな人向け |
|---|---|---|---|---|---|
| Shure MV7+ | USB Type-C | -33dBFS/Pa | マルチカラー | あり(MOTIV Mix) | USB接続でマイク側の処理を使いたい人 |
| Shure MV7(初代) | microUSB | -47dBFS/Pa | 単色 | なし | XLR中心で使い、DSPの新機能は不要な人 |
XLR接続時の音は初代と同じ設計とされているため、XLR だけで使うつもりなら、MV7+ に買い替える理由は小さくなります。
選び方のポイント
1. USBで使うかXLRで使うかを決める。 MV7+ の新機能の多くは USB 接続時だけ
2. 口元に寄せられるかを確かめる。 ダイナミック型は近くで話す前提で、アームがあると使いやすい
3. スタンドの有無を確かめる。 国内ではデスクトップスタンド付きのセット(MV7+-K-BNDL-J)も扱われている
4. アプリの対応環境を確かめる。 MOTIV Mix は Windows 10以降・macOS 12以降、メモリ8GB以上が必要
まとめ
Shure MV7+ は、USB-C と XLR の両方でつなげ、USB接続時にはノイズ除去やポップ音の抑制をマイク側で処理できるダイナミックマイクです。一方で、XLR接続では DSP と LED が働かず、アプリの完成度にも海外レビューで指摘があります。USB でつなぎ、口元に寄せて会議や配信の声をはっきりさせたい人に向いています。価格・在庫は変動するため、最新の情報はAmazonの商品ページでご確認ください。
参考にした情報
- Shure 公式「MV7+」製品ページ 確認日 2026-10-16
- 島村楽器 名古屋パルコ店「SHURE MV7+ 登場 MV7との違い」解説記事 確認日 2026-10-16
- MusicTech「Shure MV7+」レビュー 確認日 2026-10-16
- TechCrunch「Shure MV7+」レビュー 確認日 2026-10-16
- サウンドハウス/Markertek/soundpro 各販売店の MV7+ 商品ページ 確認日 2026-10-16