4Kが主流でも23.8型フルHDが残る理由
在宅ワークのモニターは27型4Kが定番になったが、23.8型のフルHD(1920×1080)は今も生き残っている。理由は3つある。第一に、23.8型のフルHDは等倍表示(スケーリング100%)で文字が読める最後のあたりで、拡大率をいじらずに済む。第二に、机の奥行きが60cm前後だと27型は近すぎて視線移動が増える。第三に、2台目・3台目としてチャットやログを流しておく用途では、解像度より設置しやすさのほうが効く。
逆に、写真や動画を扱う、細かい表を1画面に収めたい、という用途では画素の粗さがそのまま不利になる。23.8型フルHDは「作業領域を増やす」ためのモニターであって、「精細に見る」ためのモニターではない。
メリット・デメリット
メリット
- 等倍表示で文字が読めるため、OS側のスケーリング設定で悩まない
- 本体が軽く、モニターアームの耐荷重に余裕が出る(4.6kg前後の製品もある)
- 消費電力が4Kより小さい。常時つけっぱなしにする2台目に向く
- 価格帯が低く、同じ予算で2台並べる選択が取れる
デメリット
- 画素密度が低いため、文字の輪郭は4Kに劣る。長時間の文書作業では気になる人がいる
- 表計算やコードを広く見たい用途では、表示できる情報量が足りない
- 新製品の数が減っており、選択肢が限られる
- 上位機種でないとUSB Type-C給電に対応しないことがあり、ケーブル1本化を狙うと候補が絞られる
おすすめ製品の比較
| 製品名 | 特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|
| EIZO FlexScan EV2480 | USB Type-C 70W給電・4ポートUSBハブ・高さ調整191.2mm・5年保証 | ノートPCとケーブル1本でつなぎたい人 |
| I-O DATA LCD-C241DBX | USB Type-C 最大65W給電・スピーカー2W+2W・約4.6kg・5年保証 | 軽さと価格のバランスを取りたい人 |
| Dell P2425H | 100Hz・USBハブ搭載・高さ/ピボット/スイベル調整・3年保証 | 縦回転して使いたい人 |
1. EIZO FlexScan EV2480
23.8型、1920×1080、IPS(ノングレア)。入力は USB Type-C×1、DisplayPort×1、HDMI×1 で、USB Type-C は最大70Wの給電に対応する。ノートPCのACアダプタを外し、ケーブル1本で映像と電源をまかなえる。USBハブは4ポート。スタンドは高さ調整191.2mm、縦回転にも対応する。本体寸法は537.8×332.4〜523.6×230mm、質量は約7.4kg。スピーカーは1.0W+1.0Wのステレオを内蔵する。
明るさは250cd/m²、コントラスト比1000:1、視野角178度、応答速度5ms。自動で明るさを調整する Auto EcoView、ブルーライトを抑える Paper モード、フリッカーをなくす EyeCare 設計を備える。保証は5年で、ドット抜けの保証も付く。
デメリットは質量7.4kgで、今回の3機種の中では明確に重いことである。モニターアームに載せる場合は耐荷重を確認する必要がある。また価格帯が高く、2台目として気軽に足す製品ではない。
EIZO FlexScan EV2480をAmazonで確認する
2. I-O DATA LCD-C241DBX
23.8型ワイド、1920×1080、TFT ADS(広視野角)パネル。入力は HDMI×1、DisplayPort×1、USB Type-C×1 で、Type-C は最大65W(5V/3A、9V/3A、15V/3A、20V/3.25A)の給電に対応する。スピーカーは2W+2Wのステレオを内蔵しており、EIZO の1.0W+1.0Wより出力が大きい。質量はスタンドあり約4.6kg、スタンドなし約4.2kg。保証は5年間(パネル・バックライトを含み、使用時間30,000時間以内)。
軽さが効くのはモニターアーム運用のときで、スタンドなし4.2kgならほとんどのガススプリング式アームの適正荷重に収まる。
デメリットは、公式ページに高さ調整とピボット(縦回転)の記載が無いことである。付属スタンドで高さを合わせる前提で買うと当てが外れる可能性があるので、アームを併用するか、購入前に販売ページで可動域を確認したい。給電も65Wなので、消費電力の大きいノートPCでは足りないことがある。
I-O DATA LCD-C241DBXをAmazonで確認する
3. Dell P2425H
23.8型、1920×1080、IPS、リフレッシュレート100Hz、sRGBカバー率99%。明るさ250cd/m²、視野角は上下左右178度、応答速度は5ms(Fast)/8ms(Normal)。ノングレアの3Hハードコートで、TÜV Eye Comfort 認証(4スター)とフリッカーフリーに対応する。入力は HDMI 1.4、DisplayPort 1.2、VGA。USB は 3.2 Gen1 Type-B のアップストリームと Type-A ダウンストリーム3ポート、および Type-C ダウンストリーム(最大15W給電)を備える。スタンドはチルト・ピボット・スイベル・高さ調整に対応し、保証は3年である。
注意点がひとつある。この製品のUSB Type-Cはダウンストリーム(周辺機器をつなぐ側)で、映像入力やノートPCへの給電には使えない。 ケーブル1本化を目的にするなら、EIZO か I-O DATA を選ぶことになる。100Hz対応とVGA入力が残っている点は、古い機器を併用する環境では利点になる。
選び方のポイント
1. USB Type-Cで何をしたいかを先に決める。 映像+給電を1本でやりたいなら EIZO(70W)か I-O DATA(65W)。Dell P2425H の Type-C は周辺機器用で、この用途には使えない。
2. ノートPCの必要電力を確認する。 65Wでは足りない機種がある。手持ちのACアダプタのW数を見て、それ以上の給電に対応するモニターを選ぶ。
3. モニターアームに載せるなら質量を見る。 4.6kg(I-O DATA)と7.4kg(EIZO)では、選べるアームの範囲が変わる。
4. 縦回転を使うかどうか。 縦にして長い文書やコードを見る使い方があるなら、ピボット対応が明記されている EIZO か Dell を選ぶ。
5. 保証年数を比べる。 EIZO と I-O DATA が5年、Dell が3年。常時つけっぱなしにする2台目ほど、保証の長さが効く。
6. 古い機器をつなぐ予定があるか。 VGA入力が残っているのは Dell P2425H だけである。
まとめ
ノートPCとケーブル1本でつなぎ、長く使う前提なら EIZO FlexScan EV2480 が確実である。軽さと5年保証を取りつつ費用を抑えたいなら I-O DATA LCD-C241DBX、縦回転や100Hz、VGAを含む接続の広さを重視するなら Dell P2425H が向く。
価格は時期と流通で変動するため、購入前に販売ページで最新の価格を確認してほしい。仕様は各メーカーの公式製品情報およびスペック掲載に基づく(確認日 2026年9月9日)。