書斎まで電波が届かないときの2つの選択肢

ルーターから離れた書斎でWeb会議が途切れる、速度が落ちる。こうした悩みの対策としてよく挙がるのが、メッシュWi-Fiと中継機です。どちらも電波の届く範囲を広げる機器ですが、仕組みと得意な場面が違います。

メッシュWi-Fiは、親機と子機(サテライト)を1つのネットワークとして連携させる方式です。中継機は、今あるルーターの電波を受けて、その先へ届け直す機器です。この記事では2つの違いを整理し、実在する3製品をメーカーの公表仕様で比べます。

メッシュWi-Fiと中継機の違い

項目メッシュWi-Fi(専用システム)中継機
構成同じシリーズの親機と子機をセットで使う今あるルーターに1台追加する
ネットワーク名全体で1つにまとまる機種や設定によっては別名になる
移動時の切り替え近い機器へ自動で切り替わる仕組みを持つルーターと規格が合わないと手動になりやすい
機器間の通信無線のほか、LANケーブルでつなぐ有線バックホールに対応する製品があるルーターとの通信も無線が基本
導入の手間ルーターごと置き換えることが多いコンセントに挿して設定するだけの製品が多い

機器どうしをつなぐ回線をバックホールと呼びます。無線で中継すると、端末との通信と機器どうしの通信が電波を分け合うため、中継先で速度が落ちやすくなります。LANケーブルで機器どうしをつなげる場合は、この影響を避けられます。

メリット・デメリットの整理

  • メッシュWi-Fiのメリット: 家全体を1つのネットワークとして扱え、部屋を移動しても切り替えを意識しにくい

  • メッシュWi-Fiのデメリット: セットでそろえる前提のため、ルーターを買い替えたばかりだと出費が重なる

  • 中継機のメリット: 今のルーターを生かしたまま、1台の追加で書斎だけを補える

  • 中継機のデメリット: ルーターとの組み合わせによっては、メッシュ機能が使えず単純な中継にとどまる

実在製品の仕様

1. TP-Link Deco X50(メッシュWi-Fi)

TP-Linkの公式製品ページによると、Deco X50(AX3000)はWi-Fi 6対応で、規格上の最大速度は5GHz帯が2402Mbps、2.4GHz帯が574Mbpsです。各ユニットにギガビットポートを3つ備え、Deco同士をLANケーブルでつなぐ有線バックホールにも対応します。1台・2台・3台のパックがあり、2台パックのカバー範囲は最大420㎡と公表されています。

  • メリット: 有線バックホールに対応し、書斎までLANケーブルを通せる家なら機器どうしの通信を有線にできる。専用アプリで設定を管理できる

  • デメリット: 今使っているルーターを置き換える形になりやすい。カバー範囲は公表値で、壁や床の材質によって変わる

  • 向いている人: ルーターの買い替えを含めて、家全体の電波をまとめて見直したい人

詳しいレビューはDeco X50の評判とデメリットで解説しています。

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2. TP-Link RE700X(中継機)

TP-Linkの公式製品ページによると、RE700XはWi-Fi 6対応の中継機で、規格上の最大速度は5GHz帯が2402Mbps、2.4GHz帯が574Mbpsです。ギガビットポートを1つ備え、アクセスポイント(ブリッジ)モードにも対応します。仕様表にはEasyMesh互換と記載され、国内発売時の紹介記事ではTP-LinkのOneMesh対応ルーターと組み合わせてメッシュを作れると紹介されています。

  • メリット: コンセントに直接挿すタイプで、今のルーターを生かしたまま追加できる。LANケーブルが届く場所ならアクセスポイントとしても使える

  • デメリット: メッシュとして使えるかはルーター側の対応しだい。コンセントの位置によっては置き場所が限られる

  • 向いている人: TP-Linkのルーターを使っていて、書斎だけ電波を補いたい人

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3. バッファロー WEX-1800AX4EA(中継機)

バッファローの公式製品ページによると、WEX-1800AX4EAはWi-Fi 6対応の中継機で、規格上の最大速度は5GHz帯が1201Mbps、2.4GHz帯が573Mbpsです。有線LANポートを1つ備え、Wi-Fi EasyMeshに対応します。公式ページでは、親機との通信と端末との通信に別の周波数帯を使うデュアルバンド同時接続方式の場合、通信速度が半減しないと説明されています。

  • メリット: EasyMesh対応のバッファロー製ルーターと組み合わせると、メッシュとして設定しやすい。中継の帯域を分ける方式が公式に説明されている

  • デメリット: 5GHz帯の最大速度は、今回の3製品の中で最も低い。メッシュとして使えるかはルーター側の対応しだい

  • 向いている人: バッファロー製のルーターを使っていて、手軽に電波を補いたい人

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3製品の比較

製品名種類5GHz帯の最大速度有線ポートこんな人向け
TP-Link Deco X50メッシュWi-Fi2402Mbpsギガビット×3(各ユニット)家全体を見直したい人
TP-Link RE700X中継機2402Mbpsギガビット×1TP-Linkのルーターを使う人
バッファロー WEX-1800AX4EA中継機1201Mbps1000Mbps×1バッファローのルーターを使う人

速度はいずれも規格上の値で、実際の速度は環境や端末によって変わります。

選び方のポイント

1. 今のルーターのメーカーと対応規格を確かめる。 中継機をメッシュとして使うには、ルーター側が同じ方式(EasyMeshなど)に対応している必要があります
2. LANケーブルを通せるかを考える。 書斎までケーブルを通せるなら、有線バックホールやアクセスポイントとしての利用で中継による速度低下を避けられます。ケーブルの規格はLANケーブルのカテゴリの選び方で解説しています
3. 置き場所を先に決める。 中継機や子機は、ルーターの電波がまだ十分に届く位置に置くのが基本です
4. ルーターの買い替え時期も考える。 買い替えが近いならメッシュWi-Fiへの切り替え、当面使い続けるなら中継機の追加が候補になります

まとめ

ルーターの買い替えを含めて家全体を見直すならDeco X50のようなメッシュWi-Fi、今のルーターを生かして書斎だけ補うならRE700XやWEX-1800AX4EAのような中継機が候補です。中継機はルーターと同じメーカーや対応規格でそろえると扱いやすくなります。仕様はメーカーの公表値で確認した値ですが、販売状況や価格は変わるため、購入前に商品ページで最新の情報を確かめてください。

参考にした情報

  • TP-Link「Deco X50」公式製品ページ 確認日 2026-10-13

  • TP-Link「RE700X」公式製品ページ、国内発売時の紹介記事 確認日 2026-10-13

  • バッファロー「WEX-1800AX4EA」公式製品ページ 確認日 2026-10-13