Wi-Fi中継機 おすすめ比較 在宅ワークの電波改善と選び方とは?

リビングにルーターがあり、仕事部屋は2階の奥。ビデオ会議の途中で自分だけ音が途切れる。在宅ワークで最も多い通信トラブルは、回線速度ではなく「電波が部屋まで届いていない」ことです。

Wi-Fi中継機は、ルーターの電波を受け取って中継し、届く範囲を広げる機器です。コンセントに挿すだけで使えるものが多く、ルーターごと買い替えるより安く済みます。ただし万能ではなく、効かないケースもはっきりしています。実在する3機種の仕様を比較したうえで、その線引きまで書きます。価格は変動するため断定しません。

メリット・デメリット

メリット

  • ルーターを買い替えずに、電波の届く範囲だけを広げられる

  • コンセント直挿しタイプなら設置に配線工事が要らず、賃貸でも導入しやすい

  • 有線ポート付きの機種なら、デスクトップPCやテレビを中継機経由で有線接続できる。ビデオ会議の安定性は無線より確実に上がる

  • EasyMesh や OneMesh に対応した機種なら、同規格のルーターと組んで1つのネットワーク名で扱える。部屋を移動しても接続が切り替わらない

デメリット

  • 中継すると速度は落ちる。ルーターとの通信と端末との通信を同じ電波で行う方式では、理屈のうえで実効速度がおよそ半分になる

  • 設置場所で結果が大きく変わる。「電波の弱い部屋」に置くのではなく「ルーターと弱い部屋の中間」に置く必要がある

  • ルーター自体が古い、あるいは回線契約側が遅い場合、中継機を足しても改善しない

  • 鉄筋コンクリートの壁や金属製の扉を挟むと、中継機を置いても抜けないことがある

  • ルーターと中継機のメーカーが違うと、メッシュ機能は使えず単純な中継動作にとどまる

おすすめ製品の比較

製品名特徴こんな人向け
TP-Link RE605XAX1800・5GHz 1201Mbps・有線1ポート・OneMesh対応費用を抑えて1部屋ぶん届かせたい人
バッファロー WEX-1800AX4EAWi-Fi 6・コンセント直挿し・可動式アンテナ設置場所を試行錯誤したい人
バッファロー WEX-3000AX4EA5GHz 2401Mbps・Giga LAN・EasyMesh対応有線機器も一緒に繋ぎたい人

1. TP-Link RE605X Wi-Fi中継機

正式名称は「AX1800 Wi-Fi 6中継器」。IEEE 802.11ax に対応し、5GHz で最大1201Mbps、2.4GHz で最大574Mbps(合計 AX1800 クラス)です。ギガビットイーサネットポートを1つ備え、中継機モードとアクセスポイント(ブリッジ)モードの両方で使えます。

TP-Link の OneMesh に対応しているため、同じく OneMesh 対応のルーターと組み合わせると、1つのネットワーク名でシームレスに切り替わる構成が作れます。スマートフォンアプリ「Tether」から設定でき、LEDインジケーターで電波状況が確認できるので、置き場所を決めるときに目安になります。

AX1800 は最上位のスペックではありませんが、ビデオ会議・ブラウジング・動画視聴といった在宅ワークの用途では、このクラスで足りることが多いです。逆に、複数人が同時に大容量のやり取りをする家庭では、後述の上位機のほうが余裕があります。

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2. バッファロー WEX-1800AX4EA Wi-Fi中継機

Wi-Fi 6 に対応したコンセント直挿しタイプです。ビームフォーミングにより接続機器の位置や距離を判別して電波を送り、可動式のアンテナで向きを調整できます。この「アンテナを回せる」ことが、実際の設置では効きます。中継機は置き場所で結果が変わる機器なので、位置を動かせないぶんを角度で詰められるのは利点です。

第三者の比較検証(マイベスト)では、中継機を設置した2階での最大通信速度が127.3Mbps でした。標準画質の動画やビデオ会議なら問題ない水準ですが、5台同時接続時には減少率76.1%と落ち込みが大きく、家族全員が同時に使う時間帯には向きません。

「1人ぶんの仕事部屋に電波を届ける」という目的に絞れば、扱いやすい機種です。

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3. バッファロー WEX-3000AX4EA Wi-Fi中継機

上位モデルにあたり、公表仕様では IEEE802.11ax の 5GHz で最大2401Mbps、2.4GHz で最大573Mbps。Giga LAN ポート(1000/100/10Mbps 自動認識)を1ポート備え、WPA3 Personal に対応します。可動式の外付けアンテナを備え、ビームフォーミングと WPS ワンタッチ設定にも対応しています。

注目したいのは Wi-Fi EasyMesh 対応である点です。EasyMesh は業界標準の規格なので、同じく EasyMesh に対応したルーターであればメーカーが違っても組める可能性があります。特定メーカーの独自メッシュに縛られたくない場合の選択肢になります。

また「中継機設置ガイド機能」があり、置き場所が適切かどうかを機器側が示してくれます。中継機で失敗する原因のほとんどは設置場所なので、この機能は初めて導入する人にとって実利があります。

有線ポートを使ってデスクトップPCを接続すれば、無線の不安定さを回避できます。ビデオ会議が仕事の中心なら、この使い方がいちばん効きます。

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選び方のポイント

まず中継機で直る問題かを確かめる。 ルーターの真横でスマートフォンの速度を測ってみてください。そこで既に遅いなら、原因はルーターか回線契約であって、中継機を足しても改善しません。ルーターの近くでは速く、仕事部屋で遅い場合にだけ中継機が効きます。

有線ポートの有無で選ぶ。 ビデオ会議が仕事の中心なら、有線ポート付きを選び、PCを有線で繋ぐのがいちばん確実です。今回挙げた3機種はいずれも有線ポートを持っています。

メッシュ規格を揃える。 ルーターがバッファローなら EasyMesh、TP-Link なら OneMesh と、規格が合う中継機を選ぶと1つのネットワーク名で運用できます。合っていないと、部屋を移動するたびに手動で繋ぎ直すことになります。

設置場所は「中間」。 電波が弱い部屋に置いても、中継機自体が弱い電波しか受け取れません。ルーターと目的の部屋のあいだ、それも電波がまだ十分に届いている位置に置きます。

まとめ

費用を抑えて仕事部屋1つに電波を届けたいなら TP-Link RE605X。設置場所を調整しながら使いたいなら バッファロー WEX-1800AX4EA。速度に余裕を持たせ、有線機器も繋ぎ、EasyMesh でルーターと組みたいなら バッファロー WEX-3000AX4EA が向きます。

繰り返しになりますが、中継機はルーターの電波を延長する機器であって、回線そのものを速くするものではありません。ルーターの近くでも遅い場合は、先に回線契約とルーターの世代を見直してください。価格は変動するため、購入時点の販売ページで確認してください。