同じ椅子でも、座面の素材で座り心地が変わる
在宅ワーク用の椅子を選ぶとき、背もたれや肘掛けの調整機能に目が行きがちですが、毎日いちばん体重を受けるのは座面です。オフィスチェアの座面には、張ったメッシュで体を支えるタイプと、ウレタンなどのクッションを布で覆ったタイプがあり、同じシリーズでどちらかを選べるモデルもあります。
この記事では、メッシュ座面とクッション座面の違いを整理し、実在の4モデルの仕様で比べます。
メッシュ座面とクッション座面の違い
| 項目 | メッシュ座面 | クッション座面 |
|---|---|---|
| 支え方 | 枠に張ったメッシュがハンモックのようにたわんで支える | ウレタンが沈み込んで体の形に沿う |
| 蒸れ | 通気性が高く、夏でも蒸れにくい | 熱がこもりやすい |
| 座り心地 | 張りがあり、ホールド感が強い | 柔らかく、密着感がある |
| 気になりやすい点 | 座面の枠が太ももに当たることがある。冬は冷たく感じる | 長年使うとウレタンがへたる |
| 手入れ | ほこりが網目にたまりやすい | 張地の汚れが染み込みやすい |
メッシュ座面のメリット・デメリット
- メリット: 通気性が高く、長時間座っても蒸れにくい。座面が薄く、椅子全体が軽快に見える
- デメリット: 座面の前側の枠が太ももの裏に当たると感じる人がいる。冬場は冷たさを感じやすい
クッション座面のメリット・デメリット
- メリット: 体が沈み込んで圧が分散しやすく、座った瞬間の柔らかさがある。冬でも冷たくなりにくい
- デメリット: 夏場は蒸れやすい。年数とともにクッションがへたり、底付き感が出ることがある
座面の当たりが合わない場合は、椅子を替える前に座面に敷くジェルクッションで調整する方法もあります。
実在モデルの座面
1. ハーマンミラー アーロンチェア(メッシュ座面)
ハーマンミラー日本公式サイトと正規販売店の情報によると、アーロンチェアは座面と背もたれに8Zペリクルというメッシュ素材を使い、張りの強さが異なる8つのゾーン(座面4・背4)で体圧を分散するとされています。サイズはA・B・Cの3展開で、Bサイズの座面高は406〜521mm、耐荷重は159kg、保証は12年(ガスシリンダーは2年)です。
- メリット: 座面も背もメッシュで、蒸れにくさを最優先できる。体格に合わせてサイズを選べる
- デメリット: 座面の素材はメッシュのみで、クッション座面は選べない。4モデルの中でも価格が高い部類
- 向いている人: 暑がりで蒸れを避けたい人、長く使う前提で体格に合うサイズを選びたい人
2. エルゴヒューマン エンジョイ2(メッシュ座面が標準)
エルゴヒューマン公式サイトによると、ENJOY2 Highは座面高450〜535mm、重量23.7kgで、強さを調整できるステルスランバーサポートと前傾機能を備えます。販売店の商品ページでは、メッシュ座面のほかに「座面モールドクッション」のタイプも販売されています。当サイトのエルゴヒューマン エンジョイのレビューでは、購入前に知っておきたい注意点を整理しています。
- メリット: メッシュとクッションの座面を選べるシリーズで、ランバーサポートやヘッドレストなど調整機能が多い
- デメリット: 座面高の下限が450mmと高めで、小柄な人は足が床に着きにくいことがある。本体が重い
- 向いている人: 調整機能を重視しつつ、座面の素材も好みで選びたい人
3. オカムラ シルフィー(クッション座面)
正規販売店の製品ページと事務用品通販の解説によると、シルフィーの座面はウレタンフォームのクッションで、お尻の形に沿う3次元曲面と、部位で硬さを変えた異硬度クッションを採用しています。背もたれはメッシュとクッションから選べ、ハイバックの座面高は420〜520mm、座の奥行は410〜460mmの範囲で調整できます。評判とデメリットは当サイトのシルフィーのレビューで整理しています。
- メリット: 座面高の下限が420mmと低めで、小柄な人でも合わせやすい。背をメッシュにすれば背中の蒸れは抑えられる
- デメリット: 座面はクッションなので、夏場はお尻まわりが蒸れやすい。長期使用でのへたりは避けられない
- 向いている人: 柔らかい座り心地が好きな人、小柄で座面を低くしたい人
4. オカムラ コンテッサ セコンダ(座面を選べる)
アスクルの解説記事と正規販売店の製品ページによると、コンテッサ セコンダの座面はメッシュ、クッション、革張りの3種類から選べます。クッション座面は3種類の硬さのウレタンを使った異硬度クッションで、前側を柔らかくして太ももの圧迫を抑え、後ろ側を硬くしてお尻を支える構成とされています。
- メリット: 同じ椅子のままメッシュとクッションを選べるので、座面の好みだけで決められる
- デメリット: 受注生産の組み合わせが多く、選んだ仕様によっては届くまで時間がかかる。高価格帯
- 向いている人: 座面の素材にこだわりたく、国産の高機能チェアを選びたい人
4モデルの比較
| 製品名 | 座面の素材 | 特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|---|
| ハーマンミラー アーロンチェア | メッシュ(8Zペリクル) | 3サイズ展開、12年保証 | 蒸れを避けたい人 |
| エルゴヒューマン エンジョイ2 | メッシュ(クッション座面のタイプもあり) | 座面高450〜535mm、調整機能が多い | 調整機能を重視する人 |
| オカムラ シルフィー | クッション(異硬度) | 座面高420〜520mm、背はメッシュかクッション | 柔らかい座り心地が好きな人 |
| オカムラ コンテッサ セコンダ | メッシュ・クッション・革から選択 | 異硬度クッションを選べる | 素材を選び分けたい人 |
選び方のポイント
1. 部屋の暑さで決める。 夏に冷房を弱めにしている部屋や、汗をかきやすい人はメッシュ座面が向きます
2. 座り心地の好みで決める。 包まれる感覚が好きならクッション、張りのある支えが好きならメッシュです
3. 座面高の下限を確認する。 素材より先に、足裏が床に着くかを確かめます。椅子の揺れ方の違いはロッキング方式の違いで解説しています
4. できれば試座する。 メッシュの枠の当たり方や、クッションの沈み込みは体格で感じ方が変わります
まとめ
蒸れにくさを優先するならメッシュ座面、柔らかさと冬場の快適さを優先するならクッション座面が基本の選び方です。迷う場合は、座面の素材を選べるコンテッサ セコンダやエンジョイ2のようなシリーズから、ショールームなどで両方を試すと判断しやすくなります。仕様はメーカー公式・正規販売店の公表値で確認した値ですが、選べる組み合わせや価格は変わるため、購入前にAmazonやメーカーの商品ページで最新の情報を確かめてください。