USB PD対応の電源タップとは?
デスクの下を覗くと、たいてい同じ光景になっています。モニターの電源、PC本体の電源、そしてノートPC用のACアダプタ。ACアダプタは本体が大きいので、タップの隣り合った差込口を1つ潰します。さらにスマホの充電器が加わると、タップの口数はすぐ足りなくなります。
USB PD対応の電源タップは、このうちACアダプタをタップの中に取り込んでしまう道具です。タップ自体にUSB Type-Cポートが付いていて、そこから直接ノートPCへ給電します。ACアダプタが1つ消えるので、差込口が空き、その分のケーブルも消えます。
USB PD(Power Delivery)はUSB Type-Cで高い電力を送るための規格で、65W出力があれば13〜14型クラスのノートPCはたいてい充電できます。ここで比較するのは、その65Wクラスを備えたモデルです。
メリット・デメリット
メリット
- ノートPC用ACアダプタが不要になり、タップの差込口とケーブルが1本ぶん減る
- スマホ・イヤホン・モバイルバッテリーの充電器も同じ本体にまとめられる
- 机の縁に固定するタイプなら、抜き差しのたびに机の下へもぐらなくて済む
- 持ち運べる薄型なら、外出先でもAC口とUSB充電をこれ1つで賄える
デメリット
- 同じ値段のふつうの電源タップより明確に高い。 USB充電器を内蔵しているぶんの価格差が乗る
- 65Wは「Type-C 1ポートだけを使ったとき」の数字であることが多い。 2ポート同時に使うと配分が変わり、ノートPCへの供給が落ちる
- 内蔵の充電器が壊れたらタップごと買い替えになる。分離できないのは弱点
- 高出力の機種は発熱する。密閉された配線ボックスの中に押し込む使い方には向かない
おすすめ製品の比較
1. サンワサプライ TAP-B114UC-2BK / TAP-B114UC-2W
机の縁にクランプで固定するタイプの電源タップです。2026年1月16日発売、価格は14,300円(税込)。
構成はAC4個口に加えてUSB Type-C×3、USB-A×1。PD出力は最大65Wですが、これはType-Cを1ポートだけ使ったときの数字です。 Type-Cを2ポート同時に使うと45W+20Wの配分になります。ノートPCとスマホを同時に挿すなら、ノートPC側が45Wになる前提で考えてください。13型クラスなら45Wでも実用になりますが、負荷の高い作業中に充電が追いつかない場合があります。
このモデルの価値は主に設置方式にあります。机の縁に固定されているので、差込口が常に手の届く位置にあります。AC差込口は斜めに配置されていて、大きなアダプタを挿しても隣を塞ぎにくくなっています。全ての差込口にホコリ防止シャッター、プラグの根元には絶縁キャップが付き、トラッキング火災への対策が取られています。ケーブル長は2mです。
弱点は価格です。14,300円はタップとしてはかなり高い部類で、「机の下にもぐるのが面倒」という不満に対してこの金額を払えるかが判断の分かれ目になります。
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2. サンワダイレクト 700-TAP092BK
厚さ18mmの薄型モデルです。2026年3月10日発売、価格は5,255円(税込)。
構成はAC2個口とUSB Type-C×2・USB-A×1で、AC・USB合わせて5台まで同時に使えます。PD出力は最大65W。GaN(窒化ガリウム)を使うことで、この構成をこの厚さに収めています。プラグはL字型で、壁際に寄せて挿せます。ケーブル長は1.5m。サージ保護と、接続機器に応じて出力を最適化するスマートICを備えます。
据え置きと持ち出しの両方を1つで済ませたい人に向きます。 薄くて軽いので鞄に入り、出張先のホテルでもAC2口とUSB3ポートが確保できます。逆にAC口が2つしかないので、モニター・PC本体・周辺機器を全部この1台に集約する使い方はできません。メインのタップの補助として、あるいは持ち出し用として考えるのが現実的です。
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3. AC口が要らないなら:サンワサプライ ACA-PD106BK
AC差込口は今のタップで足りていて、USB充電だけを机の上に上げたい場合の選択肢です。2025年9月8日発売、価格は12,100円(税込)。
これは電源タップではなくクランプ式のUSB充電器で、ポートはUSB Type-C×2、USB-A×2の4口。PD65WとPPSに対応します。クランプ部を除いた奥行は55.5mm。動作時にLEDが光らないので、寝室に置いても気になりません。ケーブルは下向きに逃がす作りで、ラバーパッドが付きます。
AC口を増やす必要が無いのにPDタップを買うと、余ったAC口のぶんだけ無駄に高い買い物になります。 手持ちのタップの空き口数を数えてから決めてください。
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買う前に確認すること
1. ノートPCの純正ACアダプタのW数を見る。 65Wを超える機種(15型以上や高性能機に多い)は、65Wのタップでは充電が追いつかないか、充電しながらの高負荷作業ができません
2. Type-Cを同時に何本使うかを決める。 「最大65W」は1ポート時の値であることが多く、2本挿すと配分されます。仕様表の「2ポート同時使用時」の記載を必ず見てください
3. 今のタップの空き口数を数える。 AC口が足りているならUSB充電器だけを足すほうが安く済みます
4. 設置場所を決めてから選ぶ。 机の縁に固定するのか、床に置くのか、持ち歩くのかで適する形が変わります
まとめ
机の下にもぐる手間をなくしたいならクランプ固定のTAP-B114UC-2、持ち出しも兼ねるなら薄型の700-TAP092BK、AC口が足りているならUSB充電器のACA-PD106BKという分かれ方になります。
共通して押さえておきたいのは「最大65W」という表示の読み方です。 これは条件つきの最大値であり、複数ポートを同時に使えば下がります。ノートPCを確実に充電することが目的なら、Type-Cは1本だけ使う前提で選ぶのが安全です。
価格・在庫・仕様は変動します。購入前にAmazonおよび各メーカーの製品ページで最新の情報をご確認ください。