自作・BTOのデスクトップには、Bluetoothが入っていないことがある
ノートPCには標準で入っているのに、デスクトップPCでは搭載されていないことが珍しくない。マザーボードのモデルによって有無が分かれるためで、Wi-Fi非搭載の構成では大抵Bluetoothも無い。ワイヤレスのキーボードやマウス、ヘッドセットを買ってから気づくパターンが多い。
USB接続のBluetoothアダプタは、この機能をUSBポート1つで後付けする部品である。 1,000円台から買え、大きさはUSBメモリより小さい。マザーボードの交換やPCI-Expressカードの増設と違い、ケースを開ける必要がない。
メリット・デメリット
メリット
- USBポートに挿すだけで済む。ケースを開けない、ネジを外さない
- 価格が安い。数千円以下で、キーボード・マウス・ヘッドセット・スピーカーがまとめて無線化できる
- 1本で複数機器を同時に扱える。製品によっては最大7台の同時接続をうたう
- 挿し替えて別のPCで使える。据え置きの増設カードと違い、機器側に縛られない
- 出っ張りの小さいナノサイズなら、挿したまま本体を動かしても引っ掛けにくい
デメリット
- 対応OSがWindows中心である。3機種いずれも公式に挙げているのはWindowsで、macOSやLinuxは公式のサポート対象に入っていない
- USBポートを1つ消費する。ポート数が少ないPCでは、ハブの追加を伴うことがある
- 通信距離の数字は理論値である。40mや20mという表記は障害物のない条件下の値で、壁を1枚挟めば大きく落ちる
- すべてのBluetooth機器との組み合わせが保証されるわけではない(メーカー自身が明記している)
- 前面USBポートに挿すと、ケースの金属や机の天板が電波を遮ることがある
おすすめ3機種の比較
注意: 以下は2026年8月24日に各メーカーの公式製品ページで確認した仕様である。価格は変動するため、購入前に商品ページで最新の情報を確認してほしい。
| 製品名 | 規格 | 公式の対応OS | こんな人向け |
|---|---|---|---|
| TP-Link UB500 | Bluetooth 5.4 | Windows 11/10/8.1/7 | 最新規格と同時接続台数を優先する人 |
| バッファロー BSBT5D200BK | Bluetooth 5.0+EDR/LE | Windows(USB Type-A搭載機) | 国内サポートとドライバ不要を優先する人 |
| ASUS USB-BT500 | Bluetooth 5.0 | 公式ページに記載なし | 旧規格機器との互換性を重視する人 |
1. TP-Link UB500
現行のUB500はBluetooth 5.4対応である(発売当初の表記は5.0で、リビジョンにより5.3・5.4と上がってきた。購入時は商品ページの表記を確認したい)。インターフェースはUSB 2.0、寸法は14.8×6.8×18.9mmのナノサイズだ。
公式が挙げる強みは、最大7台の同時接続と、見通しのよい環境で最大20mの通信距離である。対応OSはWindows 11/10/8.1/7で、Windows 7ではTP-Linkのサポートサイトからドライバを入れる必要がある。
注意点は、公式ページの対応OS欄にmacOSとLinuxが載っていないことだ。動作報告は流通しているが、メーカーの保証範囲ではない。動作環境は0〜40℃、湿度10〜90%(結露なきこと)と規定されている。
2. バッファロー BSBT5D200BK
Bluetooth 5.0+EDR/LE対応で、インターフェースはUSB 2.0。寸法は14.9(幅)×7.1(高さ)×17.5(奥行)mm、重量は約2gである。最大通信距離は40m(理論値)とされている。
ソフトウェアのインストールが不要なのが実用上大きい。USBポートに挿すだけでBluetooth機能が追加される。ただし公式には、最初のペアリング時にインターネット接続が必要との注記がある(Windowsがドライバを取得するため)。動作温度は5〜40℃だ。
Bluetooth 4.0/3.0/2.1との下位互換があるので、少し古い無線マウスやヘッドセットも拾える。メーカー自身が「すべてのBluetooth機器との組み合わせを保障するものではありません」と明記しているのは、他社製品も同じ事情である。国内メーカーのサポート窓口を使いたい人はこれが無難だ。
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3. ASUS USB-BT500
Bluetooth 5.0対応で、Bluetooth Low Energy(BLE)に対応する超小型のアダプタである。公式が挙げる特徴は、BLEでの転送速度が最大2倍・到達範囲が最大4倍になること、そしてBluetooth 2.1/3.x/4.xとの下位互換だ。
古い機器を多く抱えている環境では、この下位互換の明記が判断材料になる。一方で、公式製品ページには対応OSの一覧が掲載されていない。無線性能はネットワーク状況・環境要因・建材・オーバーヘッドで変動する、との一般的な注記のみが置かれている。
購入前に、自分のOSバージョンでの動作報告を販売ページで確認しておくのが安全である。
選び方のポイント
まず「本当に入っていないか」を確認する
Windowsなら、デバイスマネージャーに「Bluetooth」の項目があるかを見る。設定アプリの「Bluetoothとデバイス」に項目が出るなら、すでに搭載されている。マザーボードにWi-Fiアンテナ端子があるモデルは、Bluetoothも同梱されていることが多い。買う前の3分で確認できる。
挿す位置で体感が変わる
デスクトップの背面ポートは、ケースの金属板と机の下という電波的に不利な場所にある。前面ポートか、USB延長ケーブル(あるいはUSBハブ)で机の上まで持ち上げると、切れる・飛ぶといった症状が改善することがある。アダプタ本体を替える前に、置き場所を試す価値がある。
規格の新しさより、対応OSの明記を先に見る
Bluetooth 5.4と5.0の差は、キーボードとマウスの用途ではほぼ体感できない。それより「自分のOSが公式の対応表に載っているか」のほうが失敗しない条件である。
読者タイプ別のまとめ
- 初めて/Windows 11で使う: TP-Link UB500。対応OSが明記され、同時接続台数も多い
- 確実性・国内サポート重視: バッファロー BSBT5D200BK。ドライバ不要で約2g
- 古い無線機器を活かしたい: ASUS USB-BT500。下位互換が公式に明記されている
当サイトではUSBハブ、ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウスについても別記事で扱っている。アダプタを足す前に、机の上のUSBポートの数を数えておくと後戻りが少ない。
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