マルチポイント対応イヤホンで会議と着信を両立する

在宅で仕事をしていると、PCでオンライン会議に出ている最中にスマホへ着信が入る、という場面がよくあります。このとき、イヤホンがPCにしかつながっていないと、いったん外して耳を切り替えることになります。会議中にこれをやると、たいてい相手を待たせます。

これを解決するのがマルチポイントという機能です。イヤホン1台が同時に2台の機器とBluetooth接続を保持し、音が出ているほうへ自動で切り替わります。

ただし、この機能は「Bluetooth 5.3対応」のような分かりやすい欄には書かれていないことが多く、商品ページを流し見ただけでは判断できません。ここを確認せずに買うと、結局つなぎ替えることになります。

メリット・デメリット

メリット

  • つなぎ替えの操作が要らない。PCの会議音声を聞いている状態でスマホに着信が入ると、そのまま通話へ移れます。会議側をミュートにする手間は残りますが、耳から外す必要はありません。

  • 設定画面を開かなくてよい。従来は「PCのBluetooth設定でイヤホンを切断 → スマホ側で接続」という手順でした。この操作は片手ではやりにくく、会議中には特に負担になります。

  • 在宅と外出で設定を変えなくてよい。同じイヤホンを、家ではPC+スマホ、外ではスマホ+タブレットという組み合わせで使い回せます。

デメリット

  • 同時に接続できるのは基本的に2台まで。3台目をつなぐと、いちばん古い接続が切られる製品が多いです。PC・スマホ・タブレットを全部つなぎっぱなしにする用途には足りません。

  • 自動切り替えが必ずしも思いどおりに動かない。たとえばPCで音楽を再生したまま放置していると、スマホの着信音がイヤホンに来ないことがあります。どちらを優先するかの判断はイヤホン側の実装に依存します。

  • コーデックが片方に引きずられることがある。2台接続中は音質より安定性を優先する設計の製品があり、単体接続時よりわずかに音が落ちることがあります。音楽鑑賞が主目的なら、この点は確認したほうがよいです。

  • バッテリーの持ちが短くなる。2台と通信し続けるぶん消費が増えます。カタログの再生時間は単体接続時の数字なので、そのままは当てになりません。

買う前に確認する3点

1. 「マルチポイント」または「2台同時接続」の記載があるか。同じシリーズでも世代によって対応・非対応が分かれます。ブランド名だけで判断せず、その型番の仕様欄を見てください。「Bluetooth 5.3」はマルチポイント対応を意味しません。この2つは別の話です。
2. アプリでオン・オフを切り替えられるか。マルチポイントは常時オンだと不都合な場面(音楽に集中したいとき)があります。メーカー製アプリで切り替えられる製品のほうが扱いやすいです。なお、機種によってはマルチポイントを有効にするとノイズキャンセリングやLDACなど一部機能が使えなくなる、という制約が付きます。
3. PC側のBluetoothが安定しているか。デスクトップPCの内蔵Bluetoothや安価なUSBアダプタは、2台同時接続にすると音が途切れることがあります。イヤホン側の問題に見えて、実際はPC側というケースが少なくありません。会議で使うなら、USBドングルが付属する製品を選ぶか、有線接続の選択肢を残しておくのが安全です。

おすすめ製品の比較

1. Anker Soundcore シリーズ

Ankerのイヤホンは、マルチポイントに対応するモデルが多く、専用アプリ「Soundcore」で機能のオン・オフを設定できます。

メリットは、価格帯の選択肢が広いことです。会議用途に絞るなら上位機種でなくても十分で、予算を抑えやすい。アプリの日本語対応も安定しています。

デメリットは、シリーズと型番が非常に多いことです。同じ「Soundcore」でもマルチポイント非対応のモデルが混ざっているので、製品名だけで選ばず、その型番の仕様を確認する必要があります。

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2. Jabra Elite シリーズ

Jabraは元々が業務用ヘッドセットのメーカーで、通話品質を重視した設計になっています。会議での「自分の声がどう聞こえるか」を優先するなら候補に入ります。

メリットは、マイク性能と通話まわりの作り込みです。音楽向けの機能を削ってでも通話を優先する方向の製品があり、用途がはっきりしているなら選びやすい。

デメリットは、音楽鑑賞を主目的にすると物足りなく感じる可能性があることです。また国内での取り扱い型番が入れ替わりやすく、後継機との比較がしにくい面があります。

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3. ソニー WFシリーズ

ソニーのワイヤレスイヤホンにも、マルチポイントに対応する世代があります。ノイズキャンセリングと音質を重視する場合の選択肢です。

メリットは、ノイズキャンセリングの性能と音の作りです。会議だけでなく、集中したいときの遮音にも使えます。

デメリットは価格が高めであること、そしてマルチポイントを有効にすると高音質コーデックが使えなくなる組み合わせがある点です。音質のために買ったのにマルチポイントを切る、という本末転倒になりかねないので、両立できるかを購入前に確認してください。

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まとめ

マルチポイントは「あると便利」ではなく、PCとスマホを行き来する働き方では無いと毎回手が止まる類の機能です。一方で、対応の有無は型番単位でばらつき、有効にすると他の機能が制限される製品もあります。

選ぶ順番としては、まず対応の有無を型番で確認し、次にアプリで切り替えられるか、最後に音質やノイズキャンセリングを見る、という順が現実的です。音質から入ると、マルチポイント非対応の上位機を選んでしまいがちです。

価格・仕様・在庫は変動します。購入前にAmazonの商品ページで最新の情報をご確認ください。