長時間の会議で気になるのは「耳まわり」

在宅ワークでヘッドホンを1日中つけていると、耳が蒸れる、こめかみが痛くなる、パッドの表面がはがれてきた、といった悩みが出てきます。これらはヘッドホンの音質よりも、耳に当たる「イヤーパッド」の素材と状態に左右されることが多い部分です。

この記事では、イヤーパッドの主な素材の違いを整理し、純正の交換パッドが用意されている実在の3製品を公表仕様で比べます。

イヤーパッドの主な素材の違い

項目ベロア(布系)レザー系(合成皮革など)メッシュ
肌ざわりやわらかく、さらっとしているなめらかで、肌に密着しやすい通気性が高く、ざらっとしやすい
蒸れにくさ比較的蒸れにくい蒸れやすいと言われる蒸れにくい
音への影響音が外に漏れやすくなることがある密着して低音が出やすいと言われる低音の感じ方が変わることがある
手入れほこりや皮脂がたまりやすい拭き取りやすいが、表面がはがれることがあるほこりがたまりやすい

メリット・デメリットの整理

  • ベロアのメリット: 長時間つけても蒸れにくく、肌ざわりがやわらかい

  • ベロアのデメリット: 汚れが布に残りやすく、拭き取りにくい

  • レザー系のメリット: 耳まわりに密着しやすく、表面を拭いて手入れしやすい

  • レザー系のデメリット: 夏場や長時間の使用で蒸れやすい。素材によっては数年で表面がはがれることがある

  • 共通の注意点: 同じヘッドホンでも、パッドを替えると音の聞こえ方が変わることがある

実在製品の仕様

1. Sennheiser HD 600(ベロアパッドの開放型)

販売店の仕様によると、HD 600は開放型のヘッドホンで、インピーダンスは300Ω、ケーブルは取り外せます。イヤーパッドはベロア素材と紹介されています。サウンドハウスでは、HD580・HD600・HD650に対応するSennheiser純正の交換用イヤーパッド(型番 050635、左右1組)が扱われています。

  • メリット: ベロアのパッドで蒸れにくい。純正パッドを買い足して、へたったときに交換できる

  • デメリット: 開放型のため音が外に漏れやすく、家族がいる部屋や会議中の使用には向きにくい。300Ωと高めのため、機器によっては音量が取りにくい

  • 向いている人: 一人の部屋で、長時間音楽や音の確認をしたい人

Sennheiser HD 600をAmazonで確認する

2. beyerdynamic DT 770 PRO(ベロアパッドの密閉型)

販売店の仕様によると、DT 770 PROは密閉型のダイナミック型ヘッドホンで、イヤーパッドは交換できるベロア素材です。部品を交換できる設計とされ、純正の交換用パッドは「EDT 770 V」として販売されています。インピーダンスは250Ωのモデルのほか、80Ωのモデルも用意されています。

  • メリット: 密閉型でありながらベロアのパッドを使っており、蒸れにくさと音漏れの少なさを両立しやすい。純正の交換パッドがある

  • デメリット: インピーダンスの違うモデルがあり、選び間違えるとPCで音量が取りにくいことがある。購入前にモデルの表記を確認する必要がある

  • 向いている人: 音漏れを抑えつつ、長時間つけても蒸れにくいヘッドホンがほしい人

beyerdynamic DT 770 PROをAmazonで確認する

3. オーディオテクニカ ATH-M50x(純正パッドを選べる密閉型)

オーディオテクニカの製品ページによると、ATH-M50xは密閉ダイナミック型で、インピーダンスは38Ω、質量はコードを除いて285gです。交換用イヤパッドとして「HP-M50x」が用意されています。標準パッドの素材名は製品ページに明記されていませんが、販売店では通気性のよいメッシュ素材の純正交換パッド「HP-M50xSTS」も、ATH-M50x対応として扱われています。

  • メリット: 38Ωと低めで、PCやスマートフォンでも音量を取りやすい。純正の交換パッドが用意されており、メッシュ素材にも替えられる

  • デメリット: 密閉型のため、季節や使用時間によっては耳まわりが蒸れることがある。メッシュのパッドに替えると、低音の感じ方が変わったという声がある

  • 向いている人: PCに直接つないで使い、パッドの交換で長く使い続けたい人

オーディオテクニカ ATH-M50xをAmazonで確認する

3製品の比較

製品名型式パッドの素材純正の交換パッドこんな人向け
Sennheiser HD 600開放型ベロア050635一人の部屋で長時間聴きたい人
beyerdynamic DT 770 PRO密閉型ベロアEDT 770 V音漏れと蒸れの両方を抑えたい人
オーディオテクニカ ATH-M50x密閉型公式表記なし(メッシュの交換品あり)HP-M50x / HP-M50xSTSPC直結で使い、パッドを替えて長く使いたい人

数値と型番はメーカーの公表値と販売店の情報で確認した値です。

選び方のポイント

1. 蒸れが気になるならベロアかメッシュ。 長時間の会議や夏場の作業では、肌に密着しにくい素材のほうが快適になりやすいです
2. 交換パッドの有無を先に確認する。 パッドは消耗品です。純正の交換パッドが手に入る機種なら、本体を買い替えずに使い続けられます
3. 型式とインピーダンスも合わせて選ぶ。 開放型と密閉型の違いは開放型と密閉型ヘッドホンの違い、数値の見方はインピーダンスと感度の読み方で解説しています
4. 置き場所も決めておく。 パッドをつぶさずに保管するならヘッドホンスタンドが便利です

まとめ

一人の部屋でベロアの付け心地を重視するならHD 600、音漏れを抑えつつ蒸れにくさもほしいならDT 770 PRO、PCに直接つないでパッドを替えながら長く使いたいならATH-M50xが候補です。仕様はメーカーの公表値と販売店の情報で確認した値ですが、型番や販売状況、価格は変わるため、購入前にAmazonの商品ページで最新の情報を確かめてください。

参考にした情報

  • 販売店掲載の Sennheiser HD 600 仕様、サウンドハウス「Sennheiser 050635」商品ページ 確認日 2026-10-10

  • 販売店掲載の beyerdynamic DT 770 PRO 仕様と交換用パッド EDT 770 V の情報 確認日 2026-10-10

  • オーディオテクニカ「ATH-M50x」製品ページ、サウンドハウス「HP-M50xSTS」商品ページ 確認日 2026-10-10