静かにできない音を、覆う
在宅で作業していると、消せない音が必ずあります。隣室のテレビ、廊下の話し声、上階の足音、冷蔵庫の唸り。ノイズキャンセリングイヤホンは有効ですが、長時間の装着で耳が疲れる人もいますし、常に耳を塞いでいたくない場面もあります。
そこで別の方向として、気になる音を打ち消すのではなく、一定の音で覆ってしまうやり方があります。サウンドマスキングと呼ばれる考え方で、ホワイトノイズマシンはそのための機器です。
ホワイトノイズと、その仲間
まず言葉を整理します。ホワイトノイズは、可聴域の全周波数にほぼ均等にエネルギーが分布した音です。テレビの砂嵐の音が近く、高い成分がしっかり含まれるため、シャーという明るい音に聞こえます。
これに対してピンクノイズは低い周波数ほどエネルギーが大きい音で、雨音や滝の音に近い落ち着いた響きになります。ブラウンノイズはさらに低音寄りで、遠くの波の音に似ています。
作業中の集中という用途では、低周波成分の多いピンクノイズやブラウンノイズのほうが耳当たりが柔らかく、長時間でも疲れにくいとされます。ホワイトノイズは高い成分が多いぶん、遮蔽効果は分かりやすい代わりに、人によっては数時間で耳障りに感じます。したがって、複数の音を切り替えられる製品を選ぶほうが失敗しにくいと言えます。
デスク上で使うなら、設置面積は10cm四方程度に収まる小型のものが扱いやすい大きさです。
メリット・デメリット
#### メリット
- 耳を塞がないため、長時間でも装着による疲れが出ない
- 話し声のような不規則な音の輪郭をぼかせる
- 電源を入れるだけで使え、装着や充電の手間が要らない機種もある
#### デメリット
- 音を出す機器なので、同室に人がいる環境では相手にも聞こえる
- 遮蔽できるのは中〜高域が中心で、上階の足音のような低い衝撃音には効きにくい
- 常時音が鳴るため、無音でないと集中できないタイプの人には合わない
おすすめ製品の比較
| 製品名 | 特徴 | こんな人向け |
|---|---|---|
| ちゃいなび ホワイトノイズ WN-2 | 16曲・オフタイマー・ナイトライト・USB充電のコードレス | デスクと寝室で持ち回して使いたい人 |
| オーム電機 AudioComm ASP-WS300N | おやすみスピーカー。据え置きで扱いがシンプル | 設定を増やさず置いて使いたい人 |
1. ちゃいなび ホワイトノイズ WN-2
16種類の音を内蔵し、オフタイマーとナイトライトを備えたコードレスの充電式モデルです。USB充電に対応し、吊り下げにも対応します。
この製品が扱いやすいのは、充電式でコードから解放される点です。デスクで作業中に使い、夜は寝室へ持っていく、といった移動が容易になります。音の種類が16あるので、ホワイトノイズが合わなかったときに雨音などへ切り替えて試せます。
一方で、充電式である以上は電池の残量管理が必要です。据え置きで一日中鳴らす使い方が中心なら、USB給電しながら使えるかを購入前に確認してください。
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2. オーム電機 AudioComm ASP-WS300N
オーム電機の AudioComm ブランドの「おやすみスピーカー」です。名前のとおり就寝時の利用を想定した製品ですが、一定の環境音を流すという機能はデスクでの利用にもそのまま使えます。
多機能な製品ほど設定に迷うことを考えると、扱いがシンプルであること自体が利点になる場面があります。電源を入れて音を選ぶだけで使えるものは、作業前の手数が増えません。
用途がデスク中心なら、音量の下限がどこまで絞れるかを確認してください。サウンドマスキングは大きな音で鳴らすものではなく、気になる音がちょうど紛れる程度の音量が最適です。下限が高い製品は、覆いたい音より自分の音のほうが気になることがあります。
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買う前に確認すること
1. 覆いたい音が中〜高域か(話し声・機械音)、低い衝撃音か(足音)。後者には効きにくい
2. 音の種類を切り替えられるか。ホワイトノイズが合わない場合の逃げ道になる
3. 音量の下限が十分に小さいか
4. 据え置きか持ち運びか。据え置き中心なら給電しながら使えるか
5. 同室に人がいる環境で使えるか。使えないならイヤホン型を検討する
なお、ホワイトノイズマシンは音を足す機器です。まず音の出どころを減らせないかを先に検討してください。窓の隙間を埋める、機器の設置面に緩衝材を挟むといった対策のほうが、根本的には効きます。
仕様・価格・在庫は変動します。購入前にAmazonの商品ページとメーカーの製品ページで最新をご確認ください。