Wi-Fiルーターのストリーム数の読み方とは?
在宅勤務でルーターを買い替えるとき、最大速度の数字だけを見て選びがちである。ところが同じ「Wi-Fi 6」でも、1201Mbps の機種と 4803.9Mbps の機種が並んでいる。この差を作っているのがストリーム数である。
表記は「2×2」「4×4」のように書かれる。INTERNET Watch の解説によれば、これは送信用と受信用それぞれのストリーム数を表しており、「4×4」だから16ストリームということではなく、4ストリームを意味する。同じく「2×2」は送信2・受信2で、2ストリームである。掛け算として読むと桁を間違える。
もう一つ、ここで外しやすいのが子機側の条件である。NEC の Aterm サポートは「例えば、Aterm が4×4のアンテナであっても、接続する Wi-Fi 子機が2×2のアンテナの場合は、2×2を超える値は出ません」と明記している。つまり親機を 4×4 にしても、手元のノートPCやスマートフォンが 2×2 なら、その端末の速度は上がらない。
そして外に出ているアンテナの本数は、ストリーム数と一致しない。内蔵アンテナの機種でも 4×4 はある。見た目で数えても答えは出ないので、メーカーの仕様ページで「送信◯×受信◯」を確認するのが確実である。
メリット・デメリット
メリット
- 同じ規格でも最大速度の差を説明できる。後述のとおり、Wi-Fi 6 の 80MHz 幅で 2×2 は 1201Mbps、4×4 は 2401.9Mbps と、ちょうど倍の関係になる
- 複数台を同時に使う家庭では、親機側のストリーム数が効く場面がある。MU-MIMO に対応していれば、複数の子機へ同時に割り当てられる
- 仕様表の読み方が分かると、価格差の理由が見える。上位機の値段は、帯域幅(80MHz か 160MHz か)とストリーム数で説明がつくことが多い
- 買い替えの判断材料が「親機」から「子機」へ移る。手元の端末が 2×2 止まりだと分かれば、親機に上位機を買う理由が減る
デメリット
- 子機が対応しなければ意味がない。これが最大の落とし穴で、親機だけ 4×4 にしても体感は変わらないことがある
- アンテナの見た目では判断できない。外付けアンテナが4本生えていてもストリーム数が4とは限らず、逆に内蔵でも 4×4 の機種がある
- 最大速度は理論値である。NEC の仕様表も規格上の値として記載しており、実効速度はこれより下がる
- 2.4GHz 帯は上位機でも 2×2 のことが多い。5GHz を 4×4 にしても、2.4GHz でつながっている機器には効かない
- 160MHz 幅を使うには周囲の電波環境と子機の対応が要る。ストリーム数だけ増やしても、帯域幅が 80MHz なら上限はそこで決まる
おすすめ製品の比較
注意: 以下は2026年9月20日に NEC Aterm の公式ユーザーズマニュアル(製品仕様)で確認した値である。価格は変動するため、購入前に商品ページで最新の情報を確認してほしい。
| 機種 | 5GHz のストリーム数 | 2.4GHz のストリーム数 | Wi-Fi 6 の最大速度(5GHz) | アンテナ |
|---|---|---|---|---|
| Aterm WX1500HP | 送信2 × 受信2 | 送信2 × 受信2 | 最大1,201Mbps(HE80) | 内蔵アンテナ |
| Aterm WX5400HP | 送信4 × 受信4 | 送信2 × 受信2 | 最大2,401.9Mbps(80MHz)/最大4,803.9Mbps(160MHz) | 内蔵アンテナ |
1. NEC Aterm WX1500HP
5GHz・2.4GHz ともに送信2×受信2の構成で、Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)での 5GHz 最大速度は 1,201Mbps(HE80の場合)。Wi-Fi 5(IEEE802.11ac)では 866.7Mbps(VHT80)となる。アンテナは内蔵で、外に生えていない。
手元の端末がノートPC1台とスマートフォン2台程度で、どれも 2×2 という構成なら、これで上限に当たらない。2×2 の子機は 2×2 までしか出せないので、親機を上げても差が出ないためである。
デメリットは、将来 160MHz 幅や 4×4 の端末を導入したときに頭打ちになること。買い替え周期を長く取るつもりなら、ここが効いてくる。
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2. NEC Aterm WX5400HP
5GHz が送信4×受信4、2.4GHz が送信2×受信2である。上位機でも 2.4GHz は 2×2 のままというのが、仕様表を読まないと見えない点である。
Wi-Fi 6 の 5GHz 最大速度は 80MHz 幅で 2,401.9Mbps、160MHz 幅で 4,803.9Mbps。2.4GHz は 40MHz 幅で最大573.5Mbps となる。アンテナはこちらも内蔵である。
デメリットは、その速度を引き出す条件が揃いにくいこと。4,803.9Mbps は 160MHz 幅での値なので、子機が 160MHz に対応し、かつ周囲でその帯域が使える必要がある。条件が揃わなければ 80MHz 側の 2,401.9Mbps が上限になる。また、つながる端末が 2×2 ばかりなら、4×4 の恩恵は同時接続時の割り当てに限られる。
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まとめ
順序としては、先に手元の端末のストリーム数を調べるのがよい。ノートPCの無線アダプタの仕様、スマートフォンの対応表を見れば分かる。そこが 2×2 で揃っているなら、親機を 4×4 にしても単体の速度は変わらない。
親機を上げる理由になるのは、同時に使う台数が多い、160MHz 幅に対応した端末がある、将来の買い替えを見込むといった条件がそろったときである。最大速度の数字だけで決めると、効かないところにお金を払うことになる。価格は変動するため、購入前にAmazonの商品ページで最新の情報を確認してほしい。
参照: NEC Aterm WX1500HP 製品仕様 / NEC Aterm WX5400HP 製品仕様 / Aterm Q&A「ストリーム数やアンテナ数を知りたい」 / INTERNET Watch「Wi-Fiルーターの『ストリーム数』とは何のこと?」